夏休みが終わり,学校が始まることで机に向かう時間が増えます。この夏休みの間に机に向かう時間が減っていると,元の生活に戻るためにはその生活に慣れるまでに相当な時間が必要になります。
もちろん机に向かってすることだけが学習ではありません。長時間の学習に耐えうる体幹を鍛えることも大切です。
30分も机に向かっていると背筋がだんだん曲がってきたり,体が斜めになってしまったりといったことは経験したことがありませんか。
体幹を鍛えるという言葉を聞いたことはありませんか。
体幹とは,簡単に言うと頭と手足を除いた「胴体部分」の事を指します。体の全てを支える軸,あるいは体の中心と言うとイメージしやすいかと思います。
体幹を鍛えることによって,次のようなメリットがあります。
・怪我をしにくくなる
・運動能力が向上する
・バランス感覚が養われる
・手先の器用さに繋がる
体幹を鍛えると体のコントロールが上手くなることは,なんとなく想像できますよね。
しかし,そのメリットは実は体だけでなく,
・感情のコントロール
・学習意欲
にも効果があるんです。
なぜかというと,体幹を鍛えることで「姿勢が良くなる」からです。
最近の研究によると、「良い姿勢」でいることは感情のコントロールが上手くなったり、学習意欲の向上に繋がったりすることが分かってきました。
ある実験で,小学校低学年~高学年の子どもを対象に「良い姿勢」でいることを指導したグループとそうでないグループを長年に渡って調査した結果,「良い姿勢」でいるグループの子どもたちは,
・勉強や部活動に積極的
・自己抑制のコントロールができる(宿題を最後までやり遂げる,嫌いなものも頑張って食べるなど)
・自己効力の向上(自分はやればできる!というポジティブな感情を持つことができる)
一方,指導しなかったグループの子どもたちは,
・「なにをやっても自分は上手くいかない…」というネガティブな思考が強い傾向が見られました。
このように、体幹を鍛えることは体の動きをスムーズにしたりバランス感覚を養ったりすることはもちろん,学習意欲を向上させたり,感情のコントロールが上手くなったりする効果もあるんですね。
夏休みでこの体幹が崩れてしまっている人が多くいると思いますが,姿勢一つで先生たちからの評価も変わってきます。苦しいでしょうが,姿勢をきちんと保って学校生活を過ごしましょう。

